【シェフ 三ツ星フードトラック始めました】 伝えなきゃ伝わらない
シェフ 三ツ星フードトラック始めました ※ネタバレあり
ひっさびさにブログ書く。
年末。人肌恋しい季節。
都内、実家から離れた一人暮らし。
通勤電車に詰め込まれへこへこパソコンに向かう。
明日に仕事を持ち越し、疲れて帰る。
たまの週末は映画を観てへらへら。
他者との豊かなコミュニケーション。我が人生に不足しているのでは。
そう感じ始めていたころ、この映画と出会った。
ある一流レストランのシェフ(カール)が、大物評論家との大人げない公開バトル、オーナーとの衝突により職も地位も失う。ウマい料理で喜ぶ人の顔が見たい、と再起をかけたフードトラック(屋台)に息子と相棒を搭載し人生を取り戻す移動販売の旅に出る。。。
本作はストーリー・演技・音楽・ロケーション、どれもが素晴らしい映画だが、自分にとっては何より「他者に自分の気持ちをまっすぐ伝えることの大事さ」を再認識させてくれた。
会社の人から「もっと自分を出した方がいいよ」と言われたことがある。
自分出したらおれのこと嫌いになるだろ!と思ったけどその時なんとなく考えた。
学生時代からバンドをやっていたこともあり、人前に立つのは嫌いではない。
なんとなく、自分を表現することは苦手ではないと思っていたがそうでもないらしい。
この映画に出てくる人たちを見て、よりそう思った。
「あんなの傷つく!」(カール:評論家ミッチェルの酷評に対して)
「お父さんと遊べて楽しい」(パーシー)
「あなたは幸せでいて」(スカヨハ)
「ボスならもっと上を目指せる」(マーティン)
「この旅が終わるなんてそんなの嫌だ」(パーシー)
「この思い出は一生残る」(カール)
「放課後と週末限定で手伝わせて」(パーシー)
「あなたはわたしの憧れだった」(ミッチェル)
「アイラブユー」(カール&イネズ)
文字にするとありきたりにも見えるが、伝えるべきタイミングでストレートに吐き出される言葉には真実があったし、その言葉によってカールは人生に希望を持ち、イネズは愛を取り戻し、パーシーとカールは心を通わせ、ミッチェルとカールは和解する。言葉を伝えることで互いにエネルギーを与え合っていた。
友達からもらった言葉で忘れられない言葉がある。
小学生の頃、音楽の授業で次までにリコーダーを練習し、各自テスト形式で先生に披露するというものがあった。当時から音楽は大好きで得意だったのが、ささやかな反抗期にいた自分は、「リコーダー?出来るし」みたいな感じで練習をおろそかにし、追試となった。追試でもささやかに反抗的な態度でろくに運指も覚えず吹こうとする自分に先生は言った。
「〇〇くん(仲良かった友達)言ってたよ。△△がちゃんと出来ない筈ないって。何か理由がある筈やって。」
泣きそうになった。それからちゃんと向き合って、合格した。
友達を信じてる?家族を信じてる?共感してる?力になれてる?
今頃になってわが身を振り返るこのごろ。映画から学ぶことは多い。